先日、文化発表会・合唱コンクールが行われました。約1ヶ月間の取り組みの発表の場。我がクラスの出番は、7クラス中2番手。待機場所で、前のクラスが合唱しているときから、みんなの表情は硬直状態。「ありゃりゃ」と思っていましたが、いざ出番が来てステージに上がり、歌い始めると、みんながたくましい表情で合唱を行いました。
歌い終わると、みんなの顔には笑みが。
この時点で、合唱コンクールの目的は果たせたなと感じました。
私は、合唱の指導はできません。なんとなく、いいとか、わるいとかはわかりますが、どこをどうしたらいいかはわかりません。
私が、子どもたちに要求したことは、「合唱コンクールの目標は、金賞でいい。でも、目的は『クラスが一つになり、このメンバーで合唱すると、なぜか笑顔になれる。そんな関係をみんなでつくること」でした。
リーダーたちは、試行錯誤していました。
どうやったら、「みんなが笑顔になれるか?」いろいろ試していました。
そんな姿を私は、廊下から眺めていました。(きっとニヤニヤしていたと思います)
ある日、リーダーたちはホワイトボードになにやら書き、合唱中の仲間に見せていました。
何を書いているのか確認すると、「人を笑わせる内容」でした。
リーダーたちは、「合唱を通して、笑顔になれる目的」を理解していませんでした。
「笑って歌うことを目指しているのか、歌うことで笑顔になれることを目指しているのか」リーダーを呼んで確認しました。
リーダーたちは、自分たちが「目的」を理解できていなかったことに気づき、一人一人に声をかけて回ったり、みんなの前で話をするときの、口調や表情を意識し始めました。きっと、仲間、一人一人をつなごうとしていたのだと思います。
練習最終日、練習が終わると(なぜか我がクラスはこうなってしまう)一人がダンスをし始め、2人、3人と増えていきます。そして、全員で手拍子を打ったりして、盛り上がります。そして、締めの円陣。
本番に向けて、自分たちの力を発揮できたようでした。
結果発表の時、銀賞で自分たちのクラスがよばれると、全員でよろこび、涙を流していました。みんなが全力を出して取り組めた結果だと思いました。
ある他学年の先生から、「先生のクラスの合唱は、なんかしらんけど感動した」と言っていただきました。子どもたちの力は、大人の心を揺さぶる、すごい力を持っていますね。