「修学旅行」で全員集合!!

 先日、2泊3日の修学旅行がありました。

スローガンには、「みんなはひとりのために。ひとりはみんなのために」という言葉がありました。

実行委員担当である私は、実行委員長に言いました。

「一人も見捨てない修学旅行を造り上げる自信はあるか?」

彼は、少し間を置いて「はい!」と答えました。

じゃあ、不登校の友達も連れて行かなくてはねっ。と学年全員参加を達成しようと決めました。

 

しかしながら、不登校生へのアプローチは、それぞれの状況によってちがって生徒だけでは難しい。

我がクラスにも、2名の不登校生がいて、それぞれ状況が違います。

ほぼ毎日、家庭訪問。昼と夕方に分けて、他の先生の協力も得て続けました。

 

その結果、「2名とも参加」。クラス全員が修学旅行に行くことになりました。

 

特に同じ班の子たちは、うれしさと不安の入り交じった気持ちでいました。

 

不登校生の一人は、修学旅行前日からクラスに入り、友達と楽しく話ができました。

もう一人の不登校生は、前日はムリで、初日の朝に来ることになりました。

 

初日から参加した不登校生は、4月以来1,2回しか教室に上がっておらず、教室の雰囲気もわからない状況でしたので、修学旅行の3日間は私と二人で行動することを希望していました。

 

一日目、時間通りに来られるか不安でしたが、集合時間通りに登校。バスでは、私の横で座りました。

新幹線での移動。「先生の分の座席はないから、みんなの中に入って!」というと素直に座りましたが、周囲との会話も少なめ。少々不安でした。鹿児島に到着後、再びバス移動。私の横でおしゃべり。食事は班と一緒ですが、風呂と寝る部屋は別という状況でした。

二日目は、班別研修でした。私としては、班の活動に参加して欲しいと思い、切り出してみました。班のみんなも声をかけてくれましたが、難しそうでした。ということで、昼過ぎまで、私と行動。水族館で一休みをしていると、同じクラスの班が水族館の見学に来ました。「もう1周。班の人とまわったら?」というと、すんなり班に合流1周回ってきました。

宿に戻り、「今夜は、みんなと一緒に寝てみらんね?」というと、迷っていました。

「じゃあ、コイントスで決めよう」と言うことになりました。

結果、「みんなと一緒に寝ることに決定」

少々、不安でしたが、ようすを伺うと、みんなでUNOをしたり、楽しんでいるようでした。

3日目、バスでの移動は、私の横ではなく、横には友達がいました。なにやら楽しそうな話をしているらしく、時折、笑い声が聞こえました。

 

 子どもも私も、「全員」にこだわり、本気になれば「できる」を実感できたようでした。